かの化学テロの発生から、来年で30年となる。
数か月前に、新幹線内で放置されていた袋(?)の中身を確認するために数時間乗客が足止めを食らったというニュースがあったと思う。
結局、袋の中身は弁当の空き箱だった。
これに対し、「たかが弁当のゴミごときで大袈裟すぎる」という声が上がったが、どちらかというと少数派で、多くは「弁当のゴミでよかった」という声だった。
そのような認識がここまで広がったのは、かのテロ事件があったからだろう。
ネット上で当時の警察無線記録の一部の動画が上がっている。
https://www.youtube.com/watch?v=3r0-4vurzlE
警察の対応の早さに舌を巻くと思う。
一度整理したいと思い、聞きながらおおざっぱに表にまとめたのだが、途中から混乱してきてわけがわからなくなった。これを裁き切る警視庁の人は何者なのだ。
東京の地理がわからないとちんぷんかんぷんだが(私も実はよくわかっていない)、
・だいたい丸の内線と千代田線の重なる付近の丸ノ内線内側に皇居がある
・築地の南側がお台場
・霞が関周辺・北東エリアに各省庁がある
ちなみに、東京駅は丸の内線と千代田線の東側の交点・大手町駅のやや南側である。
下の表は、上のURL先の警察無線を簡単にまとめたものである。
一部省略、誤情報が含まれる可能性あり。直接的な無線内容でない補足内容も含まれる。
wikiを確認してもらうとわかると思うが、動画中では丸の内線の被害は認められていない。
・8:21に最初の報告が上がってから5分でゲリラ事件の可能性を疑っている
・異臭騒ぎ→煙発生→爆発物ゲリラ事件→毒物使用 と徐々に解明されていく
・10分以内で二次被害の危険性が指摘
被害拡大や捜査の混乱を呼んだのは、以下の点ではないだろうか。
①同時多発的に毒物が撒かれたこと
・初めは日比谷線内でゲリラ事案が発生したという認識が、途中で千代田線内での体調不良者の連絡あり
②毒物の正体がサリンであること
・異臭(シンナー、ガソリン)、煙が上がっている→爆破事件と思うのが自然
・地下鉄で毒物を散布すると普通は考えられない
③地下鉄であること
・逃げ場がない
※数年前のハロウィンの時期に京王線で起きた事件も、同じ理由で地下を狙われた
・毒物の場所の特定
そもそも数がわからない、電車なので移動する
・毒ガスの充満した電車がそのまま運行
④新聞紙で包んだ袋を傘でぶっ刺し穴をあけて散布したこと
・新聞紙で包まれたもの→中身を確認するために開封 当時なら自然な行い
素手で触って持ち運ぶなども
・誰が犯人か
8:35の「電車外に蹴り出した」男性が犯人の可能性も通報時は考えられた
この事件がきっかけで「電車内で不審物を見掛けたら安易に触れずに連絡」「然るべき機関が到着するまで開封しない」という意識が広まった。
うろ覚えだが、駅内のゴミ箱が減ったのもこの事件がきっかけという話も聞いたことがある。
さらにもうひとつ、「宗教=恐ろしいもの」という認識が広まったのもこのときだろう。
最も、オウムは宗教の皮を借りたテロ集団であり、宗教と呼ぶのはいささか誤りのような気がする(他にも「宗教は危険」という話に某中東の宗教が出されるが、あちらはれっきとした宗教である。ただ、多数ある派閥のようなもののうち、特に思想が激しい者たちが"我々から見たテロ行為"を行っている)。
今日の自分たちの命は、数々の犠牲と多少の不便が守ってくれている。
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